【法律に基づきわかりやすく説明します!】電気工事を下請けで行う場合でも「電気工事業登録」は必要?:行政書士 藤井 剛 事務所(北九州市小倉北区)080-3052-4328

【法律に基づきわかりやすく説明します!】電気工事を下請けで行う場合でも「電気工事業登録」は必要?:行政書士 藤井 剛 事務所(北九州市小倉北区)080-3052-4328

電気工事業登録について、事業者様から「うちは下請けの工事しかしないから、登録は不要ですよね?」というご相談をいただくことがよくあります。

結論から申し上げると、一般用電気工作物または自家用電気工作物の電気工事を、反復継続して(事業として)行う場合は、元請・下請を問わず、原則として「電気工事業登録」が必要です。

今回は、下請けであっても登録が必要な理由や、例外的に不要となるケースについて分かりやすく解説します。

1. 電気工事業登録が必要となる基準とは?

電気工事業法では、一般用電気工作物(一般住宅や店舗など)や自家用電気工作物(ビルや工場など)の電気工事を「業として営む」場合、登録等の手続きが必要と定められています。

ここでいう「業として」とは、以下の2つの条件を満たす場合を指します。

  • 反復継続して電気工事を行うこと
  • 独立した事業として(利益を得る目的で)行うこと

そのため、受注のルートが「元請」か「下請」かは関係ありません。「実際に自社で電気工事を施工するかどうか」が判断の基準となります。

よくある勘違い:建設業許可を持っていれば不要? 「うちは『電気工事業』の建設業許可を持っているから、登録はいらないのでは?」という誤解も多く見られます。 建設業許可を持っていても、実際に電気工事を行う場合は「みなし電気工事業」の届出が別途必要になります。手続きが完全に不要になるわけではないため注意が必要です。

2. 「下請けだから登録不要」とはならない理由

「元請から依頼を受けて施工しているだけだから、責任は元請にあるのでは?」と考えがちですが、電気工事業法は施工の安全性を担保するための法律です。

欠陥工事による火災や感電のリスクは、元請・下請に関わらず、実際に作業を行う者が正しく施工管理しなければ防げません。そのため、法律上も「実際に工事を行う下請業者」に対して登録を義務付けているのです。

万が一、無登録のまま電気工事業を営んだ場合、法律による罰則(1年以下の懲役もしくは10万円以下の罰金、またはその両方)の対象となるリスクもあります。

3. 電気工事業登録が「不要」となる主な例外

もっとも、電気工事に関わるすべてのケースで登録が必要なわけではありません。例外的に登録が不要となるのは、主に以下の3つのパターンです。

① 軽微な工事のみを行う場合

電気工事士法施行令第1条で定められた「軽微な工事」のみを行う場合は、登録の対象外です。

  • 例: 電圧60V以下で使用する差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット等を取り換える工事 など ※具体的な工事内容によって判断が分かれるため、事前の確認が重要です。

② 家電販売等に附随して行う場合

エアコンや照明器具などの家電製品の販売に伴い、附随的に行われる一定の設置工事については、登録が不要となる場合があります。 ただし、販売を伴わず「エアコンの移設・取付工事」だけを独立した事業として受注している場合は、この例外に該当せず登録が必要になります。

③ 自社では施工せず、すべて下請業者へ発注する場合(元請のみ)

自社が元請として電気工事を受注していても、以下の条件をどちらも満たす場合は登録不要となる場合があります。

  • 自社では一切施工を行わない
  • すべての工事を、正しく登録を済ませた下請業者へ丸ごと発注する

まとめ:判断に迷ったら事前の確認を!

電気工事業登録の要否は、「元請か下請か」ではなく、「自ら電気工事を施工しているかどうか」で決まります。

  • 下請け工事であっても、原則として登録(または届出)が必要
  • 軽微な工事や、家電販売に附随する一部の工事は例外となる場合がある
  • 自社施工を一切せず、全て下請けへ外注する場合は登録不要となる場合がある

実際の業務内容や扱っている設備によって、手続きの要否や必要な登録種別(登録・通知・届出など)は細かく異なります。

「自社の場合は登録が必要なのだろうか?」「手続きの手間を省いて本業に集中したい」とお悩みの事業者様は、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

(参考)